日本カテキン学会
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水出しのお茶や急須で淹れたお茶というように、お茶の淹れ方でカテキンの量は変わりますか?
お茶を淹れるお湯の温度や時間によって、お茶の持つ成分の溶け出し方が変わります。カテキンは高い温度で抽出されやすいので、より高い温度のお湯を用いることでカテキンをたくさん含んだお茶を淹れることができます。逆に、玉露のようなお茶、テアニンや他のアミノ酸などのうまみや甘みを楽しみたいときには、温度の低い50〜60℃くらいのお湯で淹れましょう。
緑茶、紅茶、ウーロン茶に含まれているカテキンはそれぞれ違うものですか?
カテキンには(-)エピガロカテキン、(-)エピカテキンガレート、(-)エピガロカテキンガレートなど様々な種類があり、それぞれの茶葉の種類によって含まれるカテキンの種類や割合、含有する量が異なります。また同じ茶葉であっても、製造の“発酵(酸化)”過程でカテキンが重合して種々のポリフェノールができるといった影響を受けて、カテキンの量や割合が変わってきます。しかしそれらポリフェノールはカテキンと同じような活性を持っていますので、総合的には紅茶、緑茶、ウーロン茶の活性は同等であると考えられます。
カテキンは“発酵”による影響を受けやすく、カテキンの中でも生理活性が高い成分としてよく知られている(-)エピガロカテキンガレートなどは、“発酵”をとめて作られる緑茶に一番多く含まれています。
カテキンは“発酵”による影響を受けやすく、カテキンの中でも生理活性が高い成分としてよく知られている(-)エピガロカテキンガレートなどは、“発酵”をとめて作られる緑茶に一番多く含まれています。
しばらく置いておいた茶葉の中ではカテキンは変化しますか?
茶葉を空気にふれる形で放置しておくとカテキンは酸化されます。酸化を防ぎ、カテキンを多く含んだおいしい緑茶をいれるためには、茶葉は密閉容器に入れ冷暗所で保存する等、日光や空気、湿気を避けて保存しましょう。
茶葉の農薬が気になるのですが大丈夫ですか?
お茶を育てる際に使用する農薬は、農薬取締法や食品衛生法などの法律によって管理されています。人の健康に影響がでないよう、茶葉に残留する農薬の基準は厳しく定められており、お茶の安全性が守られています。
朝、昼、晩で、お茶を飲むのにいい時間帯はありますか?
特別によい時間帯というのは限られていません。例えば、朝目覚めたときや眠気を払いたいとき、食事の後には食中毒予防や虫歯予防も一緒にできることを期待して、温度の高いお湯で淹れたカテキンとカフェインを多く含むお茶を飲む、ゆっくり気分を落ち着かせたいときにはリラックス効果が注目されているテアニンを多く含むやや低い温度で淹れたお茶を飲む、というように、気分や目的に合わせて飲むお茶の温度や種類を変えてみるのもよいでしょう。
医薬品との相互作用はありますか?
独立行政法人国立健康・栄養研究所のホームページ「健康食品」の安全性・有効性情報によると、現在カテキンと医薬品との相互作用は認められていません。しかし、お茶に含まれているカフェインなどは医薬品との相互作用がある場合があります。薬を飲む際にはお茶で飲むことは避け、水で飲まれた方が良いでしょう。特にいろいろ心配な方は医師や薬剤師にご相談下さい。